医療脱毛を考えた時にまず初めに気になる毛といえば、ワキ毛やVIOの毛かと思います。
男性でいうと、ヒゲ、胸毛、すね毛なども毛深い人の象徴ですが、中には女性でも男性ホルモンが多い方だと、毛深く生えてきます。
例えば、VIOの毛でも、少なければ、ビキニラインのはみだしを気にする程度で良いのですが、毛深い人だとお腹のへその辺りまで毛が生えてくることがあります。
また、足のすね毛についても、毛深い人は生えてくるのです。女性で足が毛深くなっていたら敬遠されてしまいますよね。
そんな悩みを解決する方法が医療脱毛です。
しかしながら、ワキやVIOに生えている黒い毛と体中に生えている産毛では医療脱毛の方法も異なり、抜けないこともあるのです。
以下では、脱毛と産毛の関係と抜けない産毛の処理に合った脱毛方法についてご紹介します。
脱毛の方法と脱毛初期段階での産毛の状態
脱毛には色々なやり方があります。
- 自己処理で毛を剃る
- 自己処理で毛を抜く
- 家庭用脱毛機を使用する
- 脱毛サロンでムダ毛処理をする。
- 医療機関で永久脱毛を行なう
結論からお伝えすると、「5.医療機関で永久脱毛を行なう」以外は、毛が生えなくなることはありません。
医療機関での永久脱毛
医療機関での医療脱毛は大きく分けると、ニードル脱毛とレーザー脱毛に別れます。
ニードル脱毛とは、毛穴に針を刺して電気を流して毛根組織を破壊する方法ですが、完全に生えてこなくなるかわりに、凄く時間が掛かり、また、非常に痛いです。
更に、施術後の感染症にも成りやすくおすすめできません。
もう一方のレーザー脱毛は、世の中の医療機関で広くおこなわれている医療脱毛方法で、永久脱毛が可能な方法です。
永久脱毛といっても、完全脱毛とは意味合いが少し違い、毛根組織やバジル領域が破壊されれば完全に生えてこなくなるのですが、全ての毛穴で効果が発揮される訳ではなく、中には、休止期や退行期に入ってしまっている毛には効果が発揮されなく抜けないことがあります。
また、成長期の毛であっても、レーザーの出力が弱かったり、密集地帯でレーザー熱が分散されてしまったりすると、毛根に十分な熱が加わらないことになり、毛根細胞を破壊しきれない事態が発生することもあります。
このためアメリカのFDAでは、永久脱毛を以下の様に定義しています。
永久脱毛とは?
「一定の脱毛を行った後に再発する毛の本数が、長期間に渡って減少し、その状態が維持されること」
参考:FDA(アメリカ食品医薬品局)
「最終脱毛施術から1ヶ月後の再生率が20%以下であること」
参考:AEA(米国電気脱毛協会)
つまり、80%以上の毛が脱毛されれば、殆どの方は満足するので、その状態を「永久脱毛」といいましょうということです。
それでは、永久脱毛するまでには、何回位脱毛すれば良いのでしょうか?
人により差が出てしまいますが、毛周期に従って正しい間隔で脱毛すれば、理論上は3回~8回で永久脱毛可能です。
良く脱毛プランで5回セットの内容を見かけることがあるかと思いますが、それは、これらのことで決定されています。
尚、通常5回も脱毛すると、永久脱毛まではできなくても、黒く濃い毛は殆ど無い状態になっているかと思います。
そうです。残っている毛は殆ど産毛となるのです。この状態だと、自己処理の手間も殆ど掛からなくなっているので、この状態で満足して止めてしまう方も多数存在します。
一方で、やはり全ての毛を綺麗に無くしたいと考える方も一定数存在しています。
6回目以降の脱毛はコスパが悪くなり、毛周期も伸びるため、期間も掛かります。
毛周期についての詳細は、以下の記事を参照にして下さい。
これらを踏まえた上で脱毛する方は、6回目以降の脱毛をする方は、少し工夫が必要となります。
残っている毛は殆ど産毛や細毛なので、先ずは、産毛についての知識を深めて行きましょう。
産毛の理解と抜けない産毛の脱毛方法
そもそも産毛とは何なのでしょうか?
「産毛」をGoogleで調べてみると、
- 生まれたときから赤ん坊に生えている毛。うぶがみ。
- 人の顔や首筋などに生えているごく柔らかい薄毛。また、そのようなもの
と出てきます。
1については赤ん坊の話なので一旦置いておき、2の「ごく柔らかい薄毛」に着目してみましょう。
「ごく柔らかい薄毛」とは、どのような状態の毛をいうのでしょうか?
非常に曖昧な表現ですね。
内容から察するに、「非常に柔らかく色が薄い毛」という意味に取れそうです。
つまり、人の顔や首筋などに非常に柔らかく色が薄い毛として生えているものが産毛のようです。
「人の顔や首筋など」となっていますので、「非常に柔らかく色が薄い毛」が生えてている全身の体毛も該当しますね。
更に、1番目で置いてきた「生まれたときから赤ん坊に生えている毛」についてはいかがでしょう。
実は、毛は、性毛と無性毛に分かれており、赤ちゃんの毛は無性毛にあたります。
無性毛は、親からの遺伝子によるものなので、体毛が濃いとかいうのは親の遺伝子の影響なのかもしれません。
尚、余談ですが、ワキ毛やVIOの毛などは性毛であり、男性ホルモンの影響を強く受けて成長する毛となります。
男性ホルモンの影響を強く受けた毛は、メラニン色素を得て女性ホルモンにより成長を促され、黒く太く成長していきます。
黒く太い毛は医療脱毛が得意な毛なので早く反応が出て抜け落ちます。
体毛とホルモンの関係について詳しくは、以下の記事を参照下さい。
産毛はなぜ直ぐに抜けないのか?
毛が脱毛レーザーに反応するかどうかは、
の3つの要素から決まります。
メラニン色素の量
メラニン色素の量は毛の黒さを表します。メラニン色素が多いと真っ黒な色となり、メラニン色素が少ないと白髪になっていきます。
医療レーザーでの脱毛は、このメラニン色素にレーザー熱を吸収させることにより、皮膚深くに存在する毛根にまで熱を伝え、毛根の周りの細胞を熱で破壊することにあります。
この時の温度は350℃程度であると言われています。
しかし、メラニン色素が少ないとレーザーからの熱が十分毛根に伝わらないので一旦抜けても傷んだ毛母細胞が毛根を修復してしまい、また毛が生えてきてしまうのです。
産毛の場合には、メラニン色素が余り多くないので、レーザーの熱が毛根にまで十分伝わらず、中々抜けないのです。
毛根の深さ
毛根は皮膚の下2~3mmの深さに存在します。
皮膚が厚い人、薄い人、それぞれ個人差があります。
皮膚が厚い人は、レーザーがより深い位置まで届かないと毛根までレーザーの熱が伝わりません。
逆に皮膚が薄い人は、レーザーの熱が伝わり易いので毛根が早く破壊され易いですが、熱が伝わり過ぎてヤケドする恐れが発生します。
レーザーには主にアレキサンドライト(755nm)、ダイオード(810nm)、ヤグ(1,064nm)という3つの波長のレーザーが使用されます。
アレキサンドライトは、浅い位置の毛に、ヤグは深い位置の毛に効果があるとされており、ダイオードレーザーはその中間であるといわれています。
上の図は、メラニン量とレーザーの波長に対する吸光度の関係を表しており、波長が短い程メラニンへの熱量の吸収量が多いことが解ります。
また、同時に、アレキサンドライトはメラニンに対して反応しやすく、ヤグはメラニンへの反応が低いといわれています。
このことから、単に皮膚が厚いからヤグレーザーを使用するという単純なものではなく、そのバランスが重要であることが解りますよね。
産毛の場合には、色が薄くメラニン色素が少ないので、アレキサンドライトではなくダイオードまたはヤグレーザーを使用するべきなのです。
更に、皮膚の深い位置にある産毛に対しては、ダイオードよりもヤグレーザーの方がより効果が高いということです。
毛が生える角度(皮毛角)
皮毛角とは、毛が毛根から生える時の角度のことをいいます。
皮毛角が大きいと根深い毛といわれ、皮膚のより深い位置に毛根が存在します。
また、皮毛角が小さいと毛が寝るので、浅い位置に毛根が存在することになります。
しかし、この皮毛角が小さいと、それだけではなく、同時にレーザーの熱を受けやすいという特性もあります。
レーザーは通常、皮膚の上部から照射されるので、皮毛角が大きい毛より小さい毛の方がより多くレーザーの照射光を受ける面積が大きくなります。
例えば、皮毛角が90°であった場合には、毛はレーザー光を毛の断面の丸い部分でしか受け取れないので毛に渡される熱は非常に低くなってしまいます。
反対に、皮毛角が0°に近ければ、毛の長さ分レーザーからの熱を吸収できるので効果が高くなります。
産毛においても同様で、皮毛角が大きいと中々効果が現れないのです。
特に、産毛の場合には、メラニンの効果も低いので、熱破壊式の場合は毛根に熱を伝えるのが難しくなります。
抜けない産毛を医療脱毛する方法
前章にて説明した様に、産毛は脱毛するのに厄介な存在です。
しかし、産毛を脱毛するためには、以下の3つの方法が存在します。
- 施術者の技術に頼る
- 医療脱毛機の機能に頼る
- 脱毛方法を根本から替える
順番に説明します。
1.施術者の技術に頼る
この方法は、人任せの方法になってしまうため、運に依存する部分が大きくなってしまいます。
施術者が上手いと、
- レーザーの出力を各個人の肌や毛の状態にあわせて微妙にコントロールしてくれます。
- 照射をする際の順番からハンドピースの持ち方まで最適な方法で施術してくれます。
- 皮膚を少しツネったり、引き伸ばしたりして脱毛に最適な皮膚を作り出します。
ベテランで脱毛知識が豊富で、改善意欲があり、お客様のためを思って施術している看護師さんにあたれば、痛みも最小限に抑えられてスムーズに脱毛することが可能です。
しかし、これでは、余りにも運頼みとなってしまいますよね。
実は、きちんとした脱毛クリニックでは、病院内で脱毛の研修センターを設けて、看護師に脱毛の知識と技術を教育しているのです。
更に、その研修に合格しないと脱毛施術させて貰えないクリニックが存在するのです。
そのクリニックの名前はアリシアクリニックです。
アリシアクリニックの詳細については以下で説明していますので是非ご覧下さい。
2.医療脱毛機の機能に頼る
前述の「1.施術者の技術に頼る」は、運頼みの所が大きいので、もう少し現実的な話をすると、実は、これらのことをある程度再現している脱毛機も存在しているのです。
その脱毛機は、アメリカのルミナス社のライトシェアです。
その証拠に、ライトシェアデュエットは、古くからある熱破壊式のダイオードレーザー脱毛機ですが2009年にモデルチェンジしてから未だに多くのクリニックで愛用されている脱毛機です。
ライトシェアデュエットは吸引式のハンドピースなので、皮膚を引っ張り通常の形と異なる形の皮膚で脱毛するので、皮毛角が大きい毛に対しても十分にレーザー照射をすることができるのです。
また、皮膚を引っ張るので、根深い毛も表面に出てくるので、レーザー照射が毛根に届き易いというメリットもあります。
産毛の脱毛を考えるのであれば、ライトシェアシリーズを検討されてみてはいかがでしょうか?
ライトシェアの詳細については、以下の記事で詳しく説明していますので参考にして下さい。
3.脱毛方法を根本から替える
今までご説明してきた内容は、主に熱破壊式に依存する説明でしたが、脱毛方法には熱破壊式の他に、蓄熱式の脱毛方法が存在します。
以下の記事にて熱破壊式と蓄熱式の違いを詳しく説明しています。
熱破壊式が1ショットで毛根にレーザー熱を与えるのに対して、蓄熱式は複数回の照射で毛に熱を与えます。
また、熱破壊式が毛根の破壊であったのに対して蓄熱式は、バルジ領域の破壊を行います。
バルジ領域の破壊方法は、毛幹にレーザー熱を吸収させて毛幹自体の温度を上昇させます。
毛幹の熱は、メラミン色素を経由して毛乳頭を始めとした毛全体に伝わります。
毛全体が熱い熱を帯びる訳ですから、それに接触している毛包、皮脂線、毛包幹細胞等は熱でヤケドします。
このことにより、バルジ領域は破壊され、毛を生やす司令が出せなくなります。
この様にバルジ領域を狙うことにより、産毛の深さや皮毛角の影響を少なくして脱毛するのです。
尚、蓄熱式脱毛機の詳細については、以下の記事で詳しく説明していますので参照頂ければと思います。
まとめ
医療脱毛の場合には、剛毛といわれる黒く太い毛から先に反応が現れ、産毛は中々抜けないです。
産毛を脱毛する場合には、産毛に合った脱毛方法を選ぶことが重要です。
- 施術者を選ぶ
- 脱毛機を選ぶ
- 脱毛方法を選ぶ
最終的には、これらの条件を満足する脱毛クリニックを選定する必要があります。
アリシアクリニックなら、これら全ての条件を満たしています。
アリシアクリニックの詳細については以下をご確認下さい。