医療脱毛は毛根を破壊する施術なので、破壊された肌のケアは必須です。
脱毛後のアフターケアのおすすめ
医療脱毛で激痛を感じたら、現在の脱毛前後に実施しているケアの方法を見直してください。
皮膚が乾燥していたり、日焼けをしていると、普段とは異なり、より強い痛みが出ることがあります。
医療脱毛後のアフターケアの重要性
医療脱毛は、毛だけではなく皮膚にもダメージを与えてしまいます。
医療脱毛レーザーは、レーザー光を肌に照射することにより、メラニン色素に反応して熱エネルギーを毛根に伝えます。毛根はその熱によりバルジ領域や毛乳頭を破壊して脱毛を行います。
つまり、以下の様なことが起っているのです。
簡単な3つの理科の実験で脱毛の仕組みと肌への影響を理解
実験1:光の吸収と反射
昔、理科の実験で光は黒いものには吸収されてしまい、白いものでは反射するという実験をやったことを覚えていますか?
そうです。光は黒いものに吸収されてしまうのです。そして、黒いものは熱を蓄える性質があるのです。
医療脱毛レーザーは、この原理を応用しています。
この原理により肌に光(レーザー)を当てて、白いもの(皮膚)には熱が吸収されないで、黒いもの(毛)に熱が吸収されるのです。
しかし、日焼けした肌や色黒の肌だと、レーザーの熱を吸収してしまいます。
又、ほくろやあざも同様です。
実験2:虫眼鏡 凸レンズの実験
次に、虫眼鏡を使った実験を思い出して下さい。
虫眼鏡で太陽の光を集めて黒い紙に照射すると火が出て燃えてしまうという実験です。
虫眼鏡の焦点を黒い紙に併せて5分程度で穴が空きます。
実験1の結果では、黒いものは熱を吸収するとお伝えしましたが、吸収した熱はある程度蓄積されると、黒い紙は熱量を蓄積できなくなり燃えてしまいます。
熱は、焦点を合わせることで、集中してそのポイントに熱量が溜まり早く穴が開くのです。
虫眼鏡で焦点を合せないで黒い紙に太陽の光を当てても、全体的に熱量が分散されてしまい、燃えることはありません。
医療脱毛でも同じようなことが起こります。
黒い毛に熱がある程度吸収されると、その熱が周囲の細胞(バルジ領域や毛乳頭)に伝わり、その周辺の細胞を破壊して脱毛を行なうのです。
この蓄積された熱量が多すぎると、火傷を引き起こすのです。
反対に、蓄積された熱量が少なすぎる場合には、細胞の破壊が十分行われないので、脱毛が失敗してまた毛が生えてきてしまうのです。
実験3:ゆで卵の実験
ゆで卵の茹で方ご存知ですか?
鍋にグツグツのお湯を沸かし、卵を入れて約10分程度すれば完成です。
それでは、温泉玉子の作り方はご存知ですか?
鍋にグツグツのお湯を沸かし、火を止めて卵を入れて約10分程度すれば完成です。
簡単ですね。
何が違ったのでしょうか?
そうです、お湯の温度が違ったのです。
ゆで卵と温泉卵の違いは、黄身の中まで熱を通すかどうかの違いで、殻から白身が綺麗に取れることに違いはありません。
レーザーの熱が十分毛根細胞に伝わることにより、バルジ領域や毛乳頭にダメージを与えられるのです。
熱破壊式:毛乳頭の芯まで熱を通すことで毛根そのものを破壊して脱毛
蓄熱式:バルジ領域の毛包幹細胞を破壊して毛根と毛穴を分離して毛が抜けるようにした脱毛
熱破壊式と蓄熱式にはこの様な違いがあるため、レーザーの出力も違います。
熱破壊式と蓄熱式の違いの詳細については、以下の記事をご覧願います。
さらに実験は続きます。
次は、茹で上がった卵を冷ましてから剥いて下さい。
殻が上手く向けましたか?
白身の部分が下の写真の右側の様にぼこぼこになりませんでしたか?
次に、茹で上がった卵を茹で上がり直ぐに冷水で一気に冷まして下さい。
冷水につけて冷ましたらOKです。
それから、卵の殻を剥いて下さい。
いかがですか?今度は、左側の様に綺麗に剥けましたか?
急速に冷やした卵は味も変わりませんよね。
急激な温度差を作ったことにより、殻と白身が綺麗に分離したので綺麗に剥けるのです。
脱毛機では、レーザー照射した後に冷却する機能を備えています。
毛根に十分熱が伝わって細胞を破壊した後は、急速に冷やしてもその影響は変わりません。
冷やすことで火傷による急性期の炎症を和らげ痛みを軽くし、火傷の深達度(深さ)を軽減させることが出来ます。
更に、急速に冷やしたことにより、破壊された毛乳頭を始めとした毛根と破壊されない細胞の分離が行われ、綺麗に毛が抜けてくるのです。
お肌も同様に、できるだけ綺麗に破壊された部分とそうでない部分が分離されると、肌に対する負担が少なくて済みます。
これらの3つの実験で判ったこと
医療脱毛レーザーは、レーザーの熱を毛根に伝えます。
日焼けしている場合やほくろやデキモノ、あざがある場合には、毛のメラニン色素だけではなく、皮膚にあるメラニン色素にまで反応してしまい痛みを与えてしまいます。
又、熱量も毛と皮膚に分散されてしまうため、脱毛効果も薄いのです。
尚、脱毛の種類は、熱破壊式と蓄熱式の2種類があります。
熱破壊式では、瞬間的な熱により毛乳頭の芯まで熱破壊して毛根と皮膚を分離します。
このため、高い熱量で一気に破壊して火傷が深くならない様に瞬時に冷却します。
蓄熱式では、低い熱を与えることで、毛包部分を破壊して毛根を抜けやすくします。
このため、瞬時の火傷による痛みは無く、じんわりとした低温火傷となるので痛みは少ないです。
上記のグラフは、照射時間と組織の破壊温度の関係を示した図です。
長時間照射することにより、低い温度で組織が破壊されることが解ります。
熱破壊式は、照射時間を短くして高温で、蓄熱式は、照射時間を長くして低温での破壊を実現します。
脱毛後は、レーザーの熱により肌が傷つくので、アフターケアが必要となります。
医療脱毛後のアフターケアのおすすめ
毛嚢炎とは、
毛根を包む毛包(毛のう)に炎症が起こった状態のことで、表面にとどまる炎症を毛包炎、毛包の下部まで炎症が及んでいるものを毛嚢炎といいます。
毛嚢炎は、毛包に細菌(主に黄色ブドウ球菌)が感染することで炎症が起こります。
主に顔や背中など毛の生えている部位に生じやすく、糖尿病や免疫機能の低下がみられる人は重症化しやすいといわれています。(ニキビも毛包炎の一種です)
皮膚の色が濃くなることで、その原因として最も多いのはメラニン(皮膚の色素)の異常な増加です。
特殊な皮膚細胞が色素であるメラニンを多く作り出すようになり、その結果として皮膚の色が黒っぽくなります。
レーザー出力が低くなると、脱毛効果を感じにくくなり、施術期間が長引くことになります。
正しいケア方法のおすすめ
皆様は脱毛後に「保湿してくださいね」と言われた経験はありますでしょうか?
肌が乾燥していると、照射により生じた熱エネルギーが限局的にとどまり、単位面積あたりの熱量が上がってしまうので、脱毛時の痛みが増します。
潤っている肌の場合は、熱エネルギーが拡散しやすく、痛みを感じにくくなります。
脱毛を受けている期間中はなるべく日焼けをしないように日焼け止めをしっかり塗っておくようにしましょう。
特に、クリニックによっては、日焼けをしていたら脱毛施術を断られることもあるので、気をつけてください。
脱毛直後のアフターケア
それでは、脱毛直後のアフターケアはどの様に行えばよいのでしょうか?
以下にご紹介します。
肌を保湿する
脱毛直後の肌は、レーザーからの刺激を受けているため非常に乾燥しています。
クリームなどで保湿して肌トラブルが発生しないように対応してください。
また、脱毛による火傷のリスクを抑えるためにも普段から保湿することも大切です。
肌を冷却する
脱毛直後は肌がほてっている状態であるため、冷却が必要です。
冷却することで、脱毛後の赤みを抑えることができるため、脱毛後の赤みが気になるという方はぜひ実践してみてください。
ただし、冷やしすぎると凍傷の原因となってしまいますので、適度にお冷やし下さい。
冷却は最大で施術後直後から2日後までにしてください。
現在の脱毛機では冷却機能が導入されているため、そこまでほてりが起こるわけではないですが、肌をより良い状態に保つためにしっかりとアフターケアを行っていきましょう。
湯船に浸からない
医療脱毛直後は湯船に浸かるのは控えて下さい。
湯船に浸かることで体温が上がり、かゆみや炎症の原因になります。
刺激が弱い洗顔やボディーソープを使用して、低温のシャワーで洗う様にして、お風呂上がりは保湿を心掛けてください。
通気性の良い服を着る
医療脱毛直後の肌は熱を持ちやすいため、通気性の良い服を着用して下さい。
通気性が悪いと、湿気を閉じ込めしまい雑菌が繁殖しやすくなります。
脱毛直後に雑菌が繁殖してしまうと、炎症を引き起こしてしまい、最悪、毛嚢炎を引き起こすことになりかねません。
綿100%や麻のような、通気性がよく蒸れにくい服を着ることをおすすめします。
ほてりや赤みのケアを行う
脱毛直後のほてりや赤みが引かない場合は、冷やしタオルで脱毛部位を冷却してください。
それでも、ほてりや赤みが引かずに痛みがある場合は、施術した医療脱毛クリニックに相談して下さい。
尚、どうしても気になる方は、セカンドオピニオンとして、近くの皮膚科で観て貰う様にして下さい。
脱毛後2週間は予防接種を受けない
医療脱毛を受けた後2週間程度は安静にしていた方が無難です。
病気や怪我等の何らかの障害がある場合を抜きにして、後日でも大丈夫なものは後日に廻すことをおすすめします。
例えば、予防接種などは、傷ついた肌に針を刺すため、そこから腫れが発生してバイ菌が入ってしまうこともあります。
また、予防接種によりホルモンバランスが崩れてしまう可能性もあります。
体毛とホルモンバランスの関係については、以下の記事でご説明していますので参照して下さい。
体温が上がる行動は取らない
医療脱毛を受けた当日は、激しい運動や飲酒のような、体温が上がりやすい行動は控える様にして下さい。
運動や飲酒をすることで血行がよくなり、肌表面の赤みやかゆみが悪化することがありますし、汗によって雑菌が繁殖してしまうこともあるので気をつけて下さい。
脱毛後2~3週間は自己処理を避ける
勘違いされている方も居られますが、医療脱毛の施術を受けてもすぐに毛が抜ける訳ではなく、個人差はあるが、だいたい2,3週間ほど掛かります。
施術後にムダ毛を処理したいと思った場合には、電気シェーバーで剃毛をする様にして下さい。
脱毛期間中は、毛抜きや除毛クリームは使用しないで下さい。又、カミソリも傷つけてしまう恐れがあるので使用しない様にして下さい。
自己処理の方法等を詳しく知りたい方は、以下の記事を参照して下さい。
脱毛期間中のケア
脱毛は乾燥を招くという事を説明してきましたが、乾燥している肌にさらに乾燥するような脱毛は行えないのです。
もし仮に行えたとしても、その照射出力は日焼け肌同様にかなり下げて行うことになるので効果が発揮できなくなります。
せっかくの脱毛を無駄にしないためにも、日頃の日焼け対策と、日頃の保湿には十分気をつけて下さい。
入浴後の保湿
医療脱毛後は肌トラブルを防ぐために、化粧水や乳液で保湿をしましょう。特に、施術部位は入念に保湿をすることがポイントです。
特に、入浴後に化粧水などで水分を補ってからボディクリームやボディオイルでフタをするのがおすすめです。
化粧水や乳液は、低刺激系の肌に優しいものを使用することをおすすめします。
弱酸性のものや敏感肌のものですと問題なく使用できると思います。
特に、脱毛した日は湯船に浸からずシャワーのみにしてください。脱毛後は肌のバリア機能が一時的に低下しているため普段よりも入念なケアが求められます。
少々面倒に感じてしまうかもしれませんが、これだけでふっくらとした肌になれますよ。
紫外線対策
医療脱毛後は、わずかな紫外線でも肌トラブルを起こすことがあります。
スキンタイプを常に確認して日焼けしていないことを確認する様にして下さい。
スキンタイプの詳細は以下の記事で紹介しています。
また、紫外線は肌を日焼けさせるだけでなく、皮膚を乾燥させてしまいます。そして乾燥している肌は日焼けしやすいです。
日焼けは夏場だけのものではありません。冬場でも日焼けは発生します。
長袖の着用や日焼け止め・日傘・アームカバーなどを使い、紫外線対策を行いましょう。
本来なら、肌を露出しないのが一番ですが、夏場などは難しいので、お子様でも使えるような低刺激の日焼け止めを塗布するのがおすすめです。
尚、クレンジングを使わなければならないような強力な日焼け止めは敏感になりがちな脱毛後の肌には適していません。
脱毛後次の脱毛までの間での注意
ムダ毛が抜け落ちるまでの1~2週間の間に「そろそろ抜けるんじゃ?」との思いから、自らムダ毛を毛抜きで摘まんで抜こうとするケースがありますが、これは良くありません。
「毛抜き」で引っ張るというアクションで実際にスルッと抜けるケースもありますが、中にはまだ毛根組織につながっている状態で引っ張ってしまうこともあり、場合により途中でムダ毛がちぎれてしまう、本当は成長期の毛だったのに抜いてしまう、刺激により毛が休止期に入ってしまう、といった可能性もあります。
毛が抜け落ちるタイミングというのは様々ですが、ただお風呂で体を洗ったりタオルで拭いたりしているだけでも十分に抜け落ちるきっかけとなりますので、無理に引っ張って抜こうとせずに普段通りの生活の中でムダ毛が抜け落ちるのを待って下さい
毛が抜けるのを待たずに、自己処理でシェービングをしてしまっても構いません。
その場合は、照射漏れの判断などはできなくなりますが、肌を常に毛がない状態を保つことが出来ます。
肌トラブルの原因となりますので、自己処理は電動シェーバーで優しく剃毛をして下さい。
アフターケアの注意点は?
アフターケアの注意点として、さらに脱毛の効果を高めるために日頃のケアとしては以下のことに気をつけてください。
日焼けをしてしまうと肌のメラニン色素が増えてレーザーを当てた時に火傷するリスクが高まります。安全に脱毛を重ねるためにも外出の際には日焼け対策をしてください。
ムダ毛の処理に毛抜きを使うと成長中の毛が休止期に入ってしまい、毛周期の乱れを生みます。脱毛の間隔は毛周期を踏まえて段階的に決められており、それが毛抜きを使った関係で毛周期が異なり始めると、脱毛は不完全になってしまいます。
ムダ毛の処理に何を使ったらいいかわからない方は電気シェーバーを選び、毛周期に影響が出ない処理をしましょう。
脱毛前後には保湿も大切になってきます。皮膚が乾燥気味だと皮膚表面のところが固くなってしまい、毛が生えにくくなったり埋没毛になったり十分な効果が得ることができないことがあるだけでなく、完全に脱毛するまで時間がかかってしまうことや、脱毛時に強い痛みがでることが多くなります。
少ない痛みで脱毛するためにも、正しい方法で保湿をしてください。脱毛直前に保湿してしまうと、レーザーの妨げになるので、目安としては脱毛1日前には特にしっかり保湿すると良いでしょう。
今まであまり保湿をしてこなかった人は、今回からぜひ保湿を脱毛したすべての箇所にやって、保湿しなかった時と今までと同じ施術でもどれくらい変わるのか体験してみると、保湿の大切さがわかると思います。
ビフォアケアの注意点
意外と盲点なのが脱毛をより効果的にするために、脱毛前の乾燥対策も必須だということです。
また乾燥していると脱毛時に痛みを感じやすくなるため日頃のケアが重要です。
医療脱毛クリニックに通い始める前から、毎日の肌ケアをしっかりと行っておくのはもちろん、脱毛期間中も入浴後にボディローションなどで入念に保湿をするとよいです。
また、VIOはとても刺激に弱く乾燥しやすい部位です。
洗浄力の強いボディーソープでごしごし洗ってしまうと、乾燥の原因になりかねません。
デリケートゾーン専用の洗浄アイテムや保湿クリームを使うのがおすすめです。
医療脱毛後3日間は自己処理を控える
季節によっては、医療脱毛後でもムダ毛が気になりますよね。
医療脱毛後最低でも3日間は自己処理を控えましょう。
なぜなら、敏感になっている肌に刺激を与えると肌トラブルの原因になるからです。
3日間経っても赤みやかゆみ・痛みがある場合は医師の診察を受けることをオススメします。
肌が落ち着いてきて自己処理をするときは、電気シェーバーを使用しましょう。
毛抜きや除毛クリーム・カミソリは肌に刺激が強いため、使用してはいけません。
まとめ
医療脱毛は、医療機器を使用して脱毛を行っているため、高い脱毛効果が期待できます。
医療脱毛で使用する医療機器は高出力のため、やけどなどのトラブルが起こる可能性がゼロではありません。
しかし、医療脱毛の場合は、施術中や施術後に皮膚トラブルが起こってしまっても、すぐに医師による適切な処置を受けることができます。
尚、脱毛施術をより効率的に受けるためには、日ごろの肌ケアが不可欠です。
なによりも気を付けたいのは、肌の乾燥!
肌が乾燥すると、脱毛効果を実感しにくくなるだけでなく、施術時に痛みを感じやすくなったり、施術後に肌トラブルが起こりやすくなったりすることもあるのです。
脱毛と正しい乾燥対策ですべすべでみずみずしいお肌を目指して下さい。
アリシアクリニックは、現在、脱毛後の乾燥したお肌の対策として、施術後に保湿ミストを行なうサービスを実施しています。
この機会にアリシアクリニックを試してみては如何でしょう。
アリシアクリニックの詳細については、以下でご説明しています。