脱毛を考えているあなたの肌、日焼けしていませんか?
医療脱毛は、レーザー光を毛の黒い部分(メラニン)に照射して熱を吸収させることにより毛根やバルジ領域を破壊する仕組みです。
日焼けや色素沈着、シミ、ホクロ、あざなどがある部位はメラニンの量が多いため、同じ条件で照射してもレーザー光による熱の吸収が多くなってしまうため、やけどを起こす恐れがあります。
ほくろの除去について詳しく知りたい方は以下の記事を参照して下さい。
この記事では、肌の色を自己診断する方法や、脱毛に向く肌、向かない肌の色や質を解説していきます。美容を考える上でも非常に参考になりますので是非最後までお読み下さい。
あなたの肌、日焼けしてない?スキンタイプを自己診断する方法
あなたの肌は何色?
スキンタイプから見るあなたの肌の状態を解説します。
スキンタイプの見分け方
あたなの肌の色はどの色ですか?
スキンタイプは左から1~6までの6色に分類されます。
この尺度は、光への感受性とメラニン色素の自然生成能力にもとづいてヒトのスキンタイプを分類するために作られています。肌のトーン、毛と目の色、さらに太陽または光に晒されたときの体の反応が、その判断材料となります。
スキン タイプ |
典型的な特徴 | 日光に対する反応 |
---|---|---|
1 | 青白い皮膚 赤毛/ブロンドの毛髪 青色/緑色の眼 そばかす |
常に赤くなり、黒くなることはない ※かなり肌の色が薄い白人のスキンタイプ ※光老化を起こしやすく、皮膚癌になりやすい ※日焼けはしない |
2 | 色の薄い皮膚 赤毛/ブロンドの毛髪 青色/薄茶色/緑色の眼 |
容易に赤くなり、その後少し濃くなる ※光老化を起こしやすく、皮膚癌になりやすい ※日本人の肌が白い人のタイプ ※日焼けしにくい |
3 | 暗めの白色 眼と毛髪の色は問わない |
ときに軽く赤くなり、徐々に色が濃くなる ※日本人の標準的なタイプ ※太陽を浴びて肌が赤くなった直後に日焼けする |
4 | 明るい褐色の皮膚 | 少しだけ赤くなり、黒くなりやすい ※日本人の肌の色が濃い人のタイプ ※簡単に日焼けする |
5 | 褐色の皮膚 | めったに赤くならず、とても黒くなりやすい ※メラミンに反応してしまうので医療脱毛は難しい ※簡単に黒く日焼けします。 |
6 | 濃い褐色 または 黒色の皮膚 |
まったく赤くなることはなく、常に非常に濃い ※かなり肌の色が濃い黒人のスキンタイプ ※メラミンに反応してしまうので医療脱毛は難しい ※いつも黒く日焼けする |
あなたのスキンタイプと特長はわかりましたか?
以下では、なぜスキンタイプを知る必要があるのかについて解説してきます。
綺麗な肌を維持し脱毛していくためには、
皮膚の構造は、
はじめに、皮膚の構造と毛が生える仕組みを説明します。
皮膚は生命の保持に絶対不可欠の種々の機能を営む重要な臓器なのです。
大人だと、皮膚の面積は1.6m2、皮膚のみの重量は約3kgで皮下組織も加えると約9kg。 実に体重の約15%を占めているのです。
厚さは場所によって異なります。 アジア人の顔面やワキ、ヒザ下などは概ね2~3mm程度です。
皮脂腺
皮膚の脂を出す腺です。 毛根にくっついている部分がいわゆる「皮脂腺開口部」です。ちょうど真皮の上3分の2位に位置するのがわかります。
仮に皮膚の厚さが3mmだとすると1mm位の所にあるといえます。
毛包
毛包とは、毛根そのものを包むすべての膜のことです。
レーザー脱毛や光脱毛は、毛根の膨大部付近にある毛包に熱を与え、 タンパク質変性を起こして毛を作る幹細胞をゆで卵のようにすることで、毛を生えなくさせるのです。
皮膚と医療レーザーとの関係
医療脱毛では、以下の様な波長のレーザーを使用しますので、皮脂腺や毛包は確実にレーザー照射が行われます。
波長 | 肌へ到達する深さ | |
アレキサンドライト | 755nm | 約2.0mm |
ダイオードレーザー | 810nm | 約3.0mm |
ヤグレーザー | 1064nm | 約4.0mm |
浅達性II度熱傷とは、
Ⅱ度の火傷(やけど)の浅い部分のことをいいます。赤くなり、水疱(水ぶくれ)ができ、ヒリヒリとした痛みを伴います。
一般的に浅達性Ⅱ度熱傷までの火傷であれば殆どの場合は、軟膏やキズを湿潤状態で保護する治療で後遺症無く治ります。
※やけどの深さは大きく分けるとⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度の3段階に分類されます。
Ⅰ度は表皮までの傷害で、日焼けと同じように皮膚に赤みが出る程度です
Ⅱ度は真皮までの傷害で、水ぶくれができるのが特徴で、ヒリヒリとした痛みを伴います。
Ⅲ度は皮下組織までの傷害で、痛みを感じる神経まで損傷されるので痛みを感じなくなります。
なぜ、スキンタイプを知る必要があるのか?
スキンタイプにより、脱毛に向く肌の色なのかそうでないのかを知ることができます。
脱毛に向かない肌の方が医療脱毛を行なうと、思わぬ火傷をしたり、痛い思いをしてしまいます。
自分のスキンタイプを見極めて正しい対応をする必要があります。
例えば、アメリカのFDAによる実験では、 夏の真昼に相当する太陽光を何分間浴びると皮膚がピンク色になるのかというMED(最小紅斑量)を調べた結果、スキンタイプ1の人で14分。 スキンタイプ5や6の人でその7倍の時間がかかったというデータが出ています。
紫外線を浴びた24時間後、皮膚に紅斑を生じる最小限の紫外線照射量
白人、黄色人種、黒人など皮膚のタイプによって違う
つまり、白い人ほど、紫外線の影響を受けやすいということです。
また、スキンタイプの数字が小さい人よりも大きい人の方が、炎症性色素沈着を起こしやすい傾向があると言われています。
皮膚にやけどや外傷ができるなどダメージを受けた際、強い炎症が起きたあと同じ部位に灰褐色、茶褐色、紫褐色のシミのような色素沈着ができるというものです。
例えばシミのレーザー治療などの治療経過もスキンタイプによって変わります。
ですので、友達は綺麗にシミが取れたから、と同じことをしてもスキンタイプが違えば、出来る治療も治療過程も結果も違う事がわかりますよね。
このように、スキンタイプの小さな数字の人の方が色白で色素沈着になりにくくて良いことばかりだと見えてしまいます。
しかし、色白の人ほど紫外線の影響を受けやすく光老化や皮膚がんを起こしやすいということです。
その為、色白の人は色黒の人よりもUVケアを念入りにする必要があります。
このようにスキンタイプが違えば、必要なUV対策やスキンケア、レーザー後の色素沈着の出方も変わってきます。
日本人は白人よりも皮脂量が20%も多い。
日本人の肌は白人や黒人に比べて表皮の角質層が薄いことが知られており、日本人の角質層は白人の3分の2ほどしかないことが解っています。
更に、真皮と皮下組織は白人に比べて厚いこともわかっています。
「皮脂を分泌する皮脂腺は体毛と一緒に発生する。 高温多湿で服を着込む必要がないためか、日本人は皮脂腺が発達し皮脂の分泌量が多い。 また皮脂腺が肥大した分だけ真皮が厚くなっている」
日本人の肌は欧米人に比べてしわができにくく、 キメが細かいといわれる理由の一つは肌に張りを与える真皮が厚いからというのがここでご理解いただけたと思います。
といいつつ、傷を修復するコラーゲンが活発に動きすぎて、ケロイド状の傷ができやすいというデメリットもあるのも事実です。
なので、海外で製造された医療レーザー脱毛機を使用した脱毛手順をそのまま日本人におこなうと、火傷(ヤケド)のような状態を起こしかねないのです。
医療脱毛による火傷のトラブルについては以下の記事を参照下さい。
正しい知識を持って、医師の判断が正しいかを見極めていく必要があります。
スキンタイプの違いによる施術
スキンタイプが違えば、クリニックで行う施術にも違いが出てきます。
例えば、夏の紫外線の強い時期のレーザー脱毛は基本的には、あまりおすすめしません。
せっかく脱毛して綺麗にしも紫外線を浴びてしまうと脱毛で弱った肌に更にダメージを加えることになり、色素沈着したり、炎症してしまったりする可能性があるからです。
又、日焼けして肌が黒くなってしまうと、脱毛時に痛みが増してしまいます。
医療脱毛レーザーでの施術のスタート時期は秋ごろからをおすすめします。
だからといって、夏の紫外線の強い時期には脱毛ができないわけではありません!
既に、冬や春から脱毛を2~3回実施されている方は、既に脱毛の効果が出始めている時期なので、最初の頃より、痛みが軽減されているハズです。
そんな方は、今年の夏は、日焼けするのを諦めて、秋からの本格的な脱毛に向けて日焼けしない様に務めることが非常に重要になります。
下準備をきちんと行い、お肌のベースを整ておくことでレーザー照射後の炎症性色素沈着を最小限に抑える事が出来ます。
ご自宅で出来る下準備としては、ビタミン剤やトラネキサム酸などのお薬の内服ホームケア用のお化粧の使用です。
もちろん日頃から日焼け止めなどで紫外線対策を行うことも必須です。
ケアで何点かご紹介するとと、マッサージピールでお肌のターンオーバーを整えて、お肌を全体的にトーンアップさせたり、ビタミントリートメントで今のうちから紫外線ダメージのケアをするのもおすすめです。
専用のピーリング薬剤を肌にやさしく押し込むようにマッサージしながら浸透させ、線維芽細胞を活性化させることによりコラーゲン増生を図り、肌にハリや弾力をもたらしていく治療です。 また同時に、コウジ酸のメラニン生成抑制作用によりシミやくすみも改善していきます。
注意:太陽光での日焼けは本当に必要無いのか?
太陽光の紫外線を浴びてしまうと悪い影響ばかりを記載してきましたが、悪い面ばかりではありません。
結論から言えば、体内でビタミンDを作るのに太陽光は必要不可欠です。
ビタミンDはカルシウムの吸収やその他の重要な働きをするため、これが不足したり、あるいは欠乏症を起こすと、重要な問題を引き起こすことがあります。
ビタミンDが不足すると、骨が弱くなったり、柔らかくなったりして、骨折しやすくなったり、筋肉が弱くなり、転倒しやすくなったりします。
このため、ある程度は太陽の光にあたることも必要となります。