医療脱毛は、毛のメラニン色素に反応させて、レーザーの熱により脱毛する方式です。
このため、ほくろが存在すると、ほくろのメラニン色素にレーザーが反応してしまうので、その場所の脱毛はできなくなります。
ほくろがある場合に医療脱毛したい場合はどうすれば良いの?
本記事では、そんな悩みを解決します。
ほくろがあっても、医療脱毛は可能?
結論から先にお伝えします。
ほくろがあっても、医療脱毛は可能です。
但し、ほくろのある場所に、医療脱毛レーザーが当たらないようにするため、白いシールでほくろを保護します。
医療脱毛のレーザーはほくろのメラニン色素に反応するため、以下の様な白いシールを貼ることでレーザーが反応するのを防止します。
ただし、あたりまえですが、シールを貼った箇所の脱毛はできません。
このため、完全に綺麗に脱毛したい方は、ほくろの除去を行った上で脱毛する必要があります。
以下では、ほくろを除去するための方法を説明していきます。
ほくろを除去するための方法
そもそも「ほくろ」とは?
そもそも「ほくろ」って何でしょうか?
「ほくろ」とは、色素細胞が変化した良性のできもののことです。
健康上の悪影響はないので、除去する必要はありません。
先天的なものと後天的なものがあり、多くの場合は、紫外線や加齢などの影響でできる後天的なものになります。
後天性のほくろは、比較的「小さく」「できる場所も浅い」のが特徴です。
大きさや深さなどによって対処方法が変わってきます。
ほくろは除去する必要がある?
ほくろは基本的には悪性化しないため、気にならなければ除去する必要はありません。
ただし、ほくろが不規則な形をしている、ギザギザした境界線をもつ、色にムラがある、大きさが6mm以上、色や形などに変化がある場合には、悪性黒色腫の可能性もあります。
皮膚の色素(メラニン)をつくる細胞やほくろの細胞ががん化したもので、メラノーマとも呼ばれています。
悪性黒色腫の原因はまだ明らかになっていませんが、紫外線や皮膚への摩擦、圧迫といった外からの刺激が関係していると考えられています。
そのほか、脂漏性角化症、基底細胞がん、皮膚線維腫など、ほくろと似ている病気があるため、不安な方は皮膚科で診察を受けることがよいでしょう。
ほくろ除去の方法は?
「ほくろ」を除去したい場合には、どの様な方法があるのでしょうか?
「ほくろ」を除去する方法は
- 自分で工夫して除去する
- 病院に行って除去してもらう
が考えられますが、「自分で除去する」方法はおすすめできません。というか、自分で「ほくろ」を完全に除去することは不可能だからです。
以下に、いかに愚かな行為であるかを紹介します。
自分で「ほくろ」を除去する方法
経過の長いほくろや盛り上がりのあるほくろは根が深いことが多く、自分で除去を試みた場合には表面だけ取っている可能性があります。
ほくろを取り切れない場合には再発することがあるほか、リスクを伴います。
自分でほくろを除去できると巷で言われている3種類の手順と、それらのほくろ除去を自分で行ったことによって考えられるリスクなどを簡単にご説明します。
もぐさを使用する
もぐさの熱を利用し、皮膚を「やけど」した状態にしてほくろを除去する方法です。もぐさとは植物のよもぎを精製して作られたもので、主にお灸に使われます。
本来皮膚のツボの上に置くことで温熱刺激によって体調を整えるお灸として使われているもぐさですが、このもぐさを使ってほくろ除去ができると巷では言われています。
しかし、皮膚の表面がやけどしたところで全てのほくろは取りきれませんし、やけど跡が残ってしまうリスクもあります。
除去クリーム
ほくろ除去効果のあるクリームを使用するというのもよく言われる方法です。アルカリ性のクリームによる化学反応作用で皮膚に「やけど」と同じ状態を作り、ほくろを除去するというものです。
もぐさ同様、肌を「やけど」した状態にするためやけど跡が残るリスクがあります。そのうえ全てきれいにほくろが取れるかといえばそうではありません。厚生労働省からも、もぐさや除去クリームを使った自身でのほくろ除去は避けるよう注意喚起が出ています。
自ら切る
最も危険性が高いのは「ほくろを自ら切ること」です。病院で受けるほくろ除去方法として医師にほくろを切除してもらう切除法がありますが、それを自分で行うことは大変な危険な行為です。
最悪な場合、自宅にある不衛生なハサミやカッター等の刃物を試用することで感染を起こし皮膚が壊死する恐れがあります。ほくろを自ら切ることは絶対に避けるようにしましょう。
まとめ
いかがですか。自分で自ら「ほくろ」を除去することは、非常に危険な行為であり、ムダに自分を傷つける行為なので行わない様にしましょう。
また、エステでレーザーや薬剤を使用してほくろを除去しているケースもありますが、そもそも医療行為であるため認可されていません。又、ほくろができた原因が病気の可能性もあるので、必ず病院で除去を行なう様にして下さい。
病院で「ほくろ」を除去する方法
はじめに、皮膚科を受信するようにして下さい。
皮膚科では、その「ほくろ」が悪性なものか、良性なものかを判断し、良性なものであった場合には、日常生活に支障が出るものかどうかを医師が判断して「保険診療」が可能かどうかを教えてくれます。
「保険診療」の場合は、皮膚科でそのまま除去手術を受けることが可能です。
一方で、「保険診療」適用外と判断された場合には、美容皮膚科や美容外科を受信して「自由診療」にて「ほくろ」の除去を行なうことになります。
「自由診療」になると、自費診療となりますので、ホクロ除去にかかる費用は全額自己負担となるのです。
- 気になるのでスッキリ除去してほしい
- 顔のホクロが目立つので除去してほしい
- ほくろが多いので除去して見た目を良くしたい
という要望の場合には美容目的となるので、ホクロ除去にかかる費用は全額自己負担となります。
医療機関でほくろの除去をする方法は主に以下の2つになります。
- レーザー治療
- メスによる切除
以下で詳しく説明します。
レーザー治療
レーザー治療にはCO2レーザーが使用されることも多く、メスを使わないため傷跡が残りにくです。
浅めのほくろ除去に向いており、施術に長い時間はかかりませんが、メスを使った方法に比べると、再発のリスクは一般的に高いと言われています。
切開による除去に比べて傷跡や赤みが目立たなくなるまでの時間が短く、施術後約1〜3ヵ月で薄くなります。近くでよく見ない限りは、多くの場合では半年もすれば傷跡が分からなくなります。
※跡が消えるまでの期間は、具体的な施術方法やほくろの大きさ、深さなどにも左右されますので、施術前に医師に確認する様にして下さい。
尚、美容皮膚科や美容外科でのホクロ除去施術はCO2レーザー治療を1回照射するだけでほくろが取れる方法もあり、治療が短くて済むというメリットもあります。
そして、必ずしも保険適用の施術の方が安いというわけではなく、美容皮膚科や美容専門クリニックの方が安くなるケースもあります。
例えば、直径1㎜程度の小さなほくろを除去する場合は、自費診療のレーザー治療を受ければ5,000円くらいの費用で済みます。自己負担額も抑えられて、仕上がりもキレイです。
メスによる切除
ほくろ除去の施術は、ただほくろをメスで取り除くだけではありません。
状態に応じて適切な方法を選択し、可能な限り跡が目立たないように施術するためには、医師の腕が重要になります。
メスでほくろを切除し、その患部を縫合するため、術後1週間ほど経過したら抜糸が必要になります。
その後、約3〜6ヵ月で赤みは引いていきますが、目立たなくなるまでに半年以上かかることもあります。
一般に、皮膚科では、レーザー治療は行わず、メスによる切除となりますので、「保険診療」の場合には、美容皮膚科や美容外科よりも時間が掛かる場合があります。
又、メスでの手術の場合でも、美容皮膚科や美容外科の方が、仕上がりのキレイさや傷跡が残りにくいといった見た目のメリットが期待できます。
施術後のアフターケアが重要
ほくろ除去の跡を早く消すためには、施術後のアフターケアが非常に重要です。
例えば、紫外線は色素沈着などの原因になります。
色素沈着を防ぐために、施術後の外出時には日焼け止めを塗ったり、上からテープを貼ったりして患部を紫外線から守る必要があります。
また、施術後、なるべく傷跡を目立たないようにきれいに治すため、サージカルテープという医療用のテープを用いたテーピング療法を推奨する医療機関もあります。
テープを貼る目的は以下の通りです。
- 安静:傷が引っ張られ、傷跡の幅が広がることを防ぎます。
- 遮光:紫外線による刺激・色素沈着を予防します。
- 保湿:乾燥による皮膚防御機能の低下を予防します。
また、施術後の患部に刺激を与えないことも重要です。
皮膚に優しいテープを用いてテーピングを行うことがほとんどですが、まれにかゆくなったりかぶれたりすることがあるので、異常があらわれた場合は中止して医療機関に相談するようにしましょう。
ほくろ除去の費用と治療期間
ほくろ除去に掛かる費用
各病院や施術方法、ほくろの大きさ等にもよりますが大まかには以下の様な料金となります。
■保険適用の場合
おおまかには、小さなほくろであれば、1万円以下、大きなほくろは2万円以下で除去可能です>
■保険適用外の場合
自費診療の場合には、定価の料金というものがありませんので、各病院の意向で料金が決定してしまいます。大まかには、1万円から10万円位だと思います。
ほくろ除去後に目立たなくなる迄の期間
保険適用の場合
保険診療の場合には、切除縫合法を用いるためメスで皮膚を切開して、ほくろの細胞を取り除く施術となるので、治療期間が長くなる可能性があります。
施術内容にもよりますが、治療期間は半年から2年が目安です。
保険適用の場合には施術費用が安くなりますが、完全にほくろが取れて根治させるまでには治療が長期化することを心得ておきましょう。
保険適用外の場合
ホクロ除去施術の費用はほくろの位置と大きさ、施術方法によって決まります。一般的に目の周りやデリケートな場所にあるほくろや大きいほくろの場合は費用は高めです。
仕上がりのキレイさや傷跡が残りにくいといった見た目のメリットは美容皮膚科や美容外科での施術の方が期待できます。
実際の施術費用は美容皮膚科・美容外科によって異なりますので、いくつかの病院を比較して検討することをおすすめします。
まとめ
これからホクロ除去施術を受ける方は、「ほくろ」が保険適用か保険適用外になるかを皮膚科の医師に判断してもらう必要があります。
保険適用で実施する場合には、ほくろの細胞を取り除く切除方法が一般的で、治療期間が長くなる傾向にあるので注意する必要があります。
又、小さなほくろを除去する場合には、美容皮膚科・美容外科での自費診療でレーザー治療した方が安くて、素早くキレイに仕上がることがあるので、幾つかの美容皮膚科や美容外科で確認してみるのがおすすめです。
尚、美容皮膚科や美容外科では、医療脱毛をおこなっているクリニックも多数存在するので、脱毛と併せてホクロ除去を依頼するのも一つの方法かもしれません。
ホームページにて全国の美容皮膚科や美容外科の脱毛クリニックも紹介しているのでよろしかったら参照してみて下さい。